桃がどんぶらこ、桃をどんぶらこ

  23, 2006 21:26
桃を川に流す



どんぶらこーどんぶらこっていって、

ぱかっ!!

って



川の流れに立ち

流れてゆく桃を見る



川は少し増水している









上流からちいさな桃たちが流れてきている

桃と桃のあいだをぬって、

手ぶらな両手を大きく振って

川の流れに逆らって進む



また振り返る

さっき流した桃がもうあんな遠くに



上流から流れてきた小さな桃が、足にこつんと当たって

とどまるふりを見せる



けれど

激しい川の流れに

また運ばれていく



みんなちいさな声で

どんぶらこ!
どんぶらこ!



言っている



桃を開いてあげられる大きな包丁はない









桃を拾いたいのか

川を上りたいのか



桃はさっき流したのだから



川を上ろう









川はまだ増水中



大丈夫、サイレンは鳴ってない



ちょっとあぶなかった









桃は



おばあさんになってから、



洗濯をしにきたときに。

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