糸を握る

  20, 2011 23:52
ゆるやかな流れの中で今握り締めている細い糸

守られるべきことなどなく

細い糸は私の手のひらにくいこむ

この流れの中
たとえ離しても飲み込まれていくわけでなく

糸がくいこんで鈍く痛むのは
あたしが強く握り締め引っ張りすぎているからだ

それならばこの手の力を緩めてみればいい

それができなくて手がすり切れている

もし流れがまた強くなって
飲み込まれていくことに不安はなくて
細い細い糸が濁流に消えていくのが辛いのではなくて

一度緩めた手のひらに
もう力を込められなくなるかもしれない
その恐怖を感じている自分

私はまた細い糸を強く握る

糸の先は風になびいている

まるで旗のようだった

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